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ソーシャル・シネマはアートである-『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』から多様な解釈の重要さを学ぶ。

最近、というわけでもないが、アートの社会における重要性というのを感じる。アートというと小難しくて、「普通」の人たちには馴染みないもののように思えるが、たまに展覧会に行ったりすると、その力をすごく感じたりする。それはなぜか
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チェルノブイリ原発事故はモスクワの仕業?『ロシアのキツツキ』の閉塞感と『プリピャチ』の現実感のなさに福島を思う

Amazonプライムビデオで『ロシアのキツツキ』という映画を観ました。聞いたことない人がほとんどだと思いますが、サンダンス映画祭のドキュメンタリー部門賞を取ったりしている作品です。内容は、チェルノブイリで生まれ、4才のと
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戸塚ヨットスクールはニート問題を解決するのかー映画『平成ジレンマ』のどうにも納得できないこと

「いじめは止めないがいじめ方には口を出す」「いじめられることで差を実感してその差を埋めようと頑張るんだ」 これは、東海テレビ制作のドキュメンタリー映画『平成ジレンマ』の主人公、戸塚ヨットスクールの戸塚校長の言葉だ。戸塚ヨ
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自己犠牲は美談にはならない。脱落した球児を救う『ホームレス理事長』に感じる多様化のもやもや

なんだかすっかり、東海テレビドキュメンタリー専門みたいになっていますが、今日もその東海テレビのドキュメンタリーの話。 今回取り上げる作品は『ホームレス理事長』、高校を中退した球児たちに再び野球をやる場を提供するために設立
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都市でもニュータウンでも田舎でも大切なのは「人との関係」ー『人生フルーツ』で90歳と87歳から生き方を学ぶ

今日紹介する映画『人生フルーツ』は東海テレビ放送の劇場ドキュメンタリーシリーズの第10作。先日1月2日に公開されたばかりで、ぴあの満足度ランキングでも1位に輝いたという作品。 私はこの映画を試写で観て、これはどうしても東
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気に食わないやつを排除する社会と多様化の矛盾ー『ヤクザと憲法』から読み解く「多様性」の意味

小池都知事も「ダイバーシティ、ダイバーシティ」と言っていて、多様性というのがもてはやされる時代になってきました。2020年のパラリンピックに向けた障害者と共存する社会を目指すとか、LGBTの人権の問題とか、超高齢化社会に
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地球を救うためにやるべきことの道標を示してくれるおしゃれな映画『TOMORROW パーマネントライフを探して』

今日取り上げる『TOMORROW パーマネントライフを探して』は、女優のメラニー・ロランが世界を救う方法を探るために友人のシリル・ディオンと3年の間世界中の様々なところを訪れたその度の記録である。基本的には「社会はドキュ
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経済危機のアイスランドで起きた市民革命に民主主義の未来の姿を学ぶ ー 『鍋とフライパン革命』(本編映像あり)

先日の『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』につづいて、今週末から公開されるフランスのドキュメンタリー映画『TOMORROW パーマネントライフを探して』を見た。その映画についてはまたということにして、今回は、この2つの
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マイケル・ムーア”らしさ”はないが、対立と融和を新たに捉え直そうとしているかのよう-『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』

マイケル・ムーアといえばドキュメンタリー映画界のスターだ。「アポなし突撃」を得意とし、アメリカ社会の問題点を次々と指摘し、要人の悪口を散々言ってきた。そのマイケル・ムーアが国防総省に呼ばれ、1人で「侵略」を請け負ったとい
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あまり面白くはなかったが『トラブゾン狂騒曲』を観て、「ソーシャルシネマ」とはそもそも何なのかについて書いてみる。

今日取り上げる映画は『ソウル・キッチン』などで知られるファティ・アキン監督のドキュメンタリー映画『トラブゾン狂騒曲~小さな村の大きなゴミ騒動~』。映画としてはそれほど面白くないけれど、あまり面白くないなぁと思いながら、そ