Movie

故郷とは幸せな記憶と結びついた場所だ。故郷を奪われた被災者と喪失感を抱える人々と『ニッポニアニッポン フクシマ狂詩曲』

会津若松市に父と娘二人で暮らす楠木家の人々、市役所に勤める父の穀平が海沿いの楢穂町に出向することになる。福島第一原発事故の被災地の楢穂町の広報課で課長代理となった穀平はそれまで知らなかった被災地の現状を少しずつ知っていく
Movie

上質なサスペンスに乗せて、特権階級の無意識な差別と社会の断絶の本質を暴く-『パラサイト 半地下の家族』

町外れの半地下の家に暮らす4人家族のキム一家。両親は失業中、息子のギウと妹のギジョンは受験に失敗しフリーター生活を送っている。そんなギウに富豪のパク家の娘ダヘの家庭教師の仕事が舞い込む。その待遇の良さを知ったギウは、他人
Featured

ジャーナリストが追い求める唯一の真実とは。『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』に見るウクライナ問題の深淵

1933年ロンドン、ロイド・ジョージ元首相の外交顧問を務める記者のガレス・ジョーンズは、大恐慌下にもかかわらず経済成長を続けるソ連の財源に疑問をいだいていた。奇しくも教皇の影響で解雇されたジョーンズは、スターリンに直接尋
Movie

なぜアメリカ人は銃で殺し合うのか、『ボウリング・フォー・コロンバイン』が明らかにする恐怖と差別の歴史。

いまやすっかり有名人のマイケル・ムーアが2002年に撮り、出世作となった『ボウリング・フォー・コロンバイン』。 ミシガン州で生まれ、銃とともに育ち、少年のころにはNRA(全米ライフル協会)から賞をもらったという経歴を持つ
Featured

黒人はなぜ殺され暴動が起きたのか。『ドゥ・ザ・ライト・シング』から考える黒人自身と社会の問題

後をたたない白人警察官による黒人の殺害事件。起きるたびに大きく報道され、抗議活動が行われてきました。その歴史をたどることももちろん有意義ですが、映画はそれをどう扱ってきたのかを振り返ると、暴行事件とアメリカ社会と黒人の関
Short Film

放射能には早寝早起きで勝つ!95歳の医師の説得力ある暴論『311以降を生きる:肥田舜太郎医師講演より』

原発投下直後の広島で軍医として被爆者の治療に当たり、戦後は埼玉に被爆者のための病院を作って治療活動を行ってきた肥田舜太郎医師。その肥田医師が半生を捧げて取り組んできた「内部被曝の恐ろしさの訴え」を描いたドキュメンタリー映