アジアと欧米で異なるLGBTと家族の関係。NY在住の中国人ゲイカップルが子どもを持ったら?-『僕の家族のすべて』
NY在住のゲイの中国人と家族の関係を描いたNetflix制作の40分の中編ドキュメンタリー。 ハオ・ウーは20年前に中国を出てアメリカに移り住み、今はパートナーのエリックと代理母出産で子どもを迎える準備をしている。ハオは
セクシャリティを自分に問う“Q”から始まる他者理解。ブラジルのLGBTQを描いた『ラエルチのすべて』
ブラジル人の漫画家ラエルチはMtoFのトランスジェンダー。60歳近くになって女性になり、子どもと孫もいる。ドキュメンタリー映画『ラエルチのすべて』はそのラエルチへのインタビューと作品からブラジルでトランスジェンダーである
アンジェイ・ワイダの遺作『残像』が教えてくれる社会が芸術を必要とする理由。
芸術は大衆の要求を満たさなければならないそれが芸術の目的だ。 こんな言葉が映画『残像』に登場します。 『残像』は、ポーランドの実在の芸術家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキを主人公にしたアンジェイ・ワイダの遺作で、共産主
あなたの投票も狙われている。民主主義を破壊する本当の犯人は誰か。-『グレート・ハック』
インターネット上に存在する個人情報がどう扱われているのか、誰もが気になることだと思います。今回取り上げる『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』(邦題がイケてないのはもはやNetflixのお家芸)は、マーク・ザ
香港は他人事ではない。見ざるを得ない暗い未来は日本にも訪れるのか?-『十年』
先日、香港の民主化運動の中心人物の一人であるジョシュア・ウォンさんを追ったドキュメンタリー映画『ジョシュア』を紹介しました。香港と中国の関係は、私たちの暮らしとは直接関係内容に見えます。しかし、彼らが戦っている中国とは、
ビーガン布教映画から「肉を食べる意味」を考える-『健康って何?』
畜産が地球環境を破壊することから完全菜食主義(ビーガン)を勧めたドキュメンタリー映画『Cowspiracy:サステナビリティ(持続可能性)の秘密』、完全に賛同はできないにしても、地球の危機を救うための考え方の一つとして知
気候変動は「肉食」のせい?環境保護のタブーに切り込むドキュメンタリー『Cowspiracy』を賛同できなくても観るべき理由
私が映画、特にドキュメンタリー映画を見ることの理由の一つに、声なき人の声を聞くことがあります。そのことについては別のところで少し書きました。 そして、声を聞くという意味では声が届かない人たちはもちろんですが、日常ではあま
香港の民主化運動に共感せざるを得ない!十代が本気で社会を変える物語『ジョシュア』
香港で今起こっている民主化運動である「雨傘運動」とは一体どのような運動なのか、どんな歴史的な背景があり、なぜ彼らはあんなにも必死なのか、香港のニュースをあまり注視してこなかった私にはよくわかりませんでした。 そんな時に出
【戦争を「思い出す」ために】『私は貝になりたい』(1959年版)
今年も終戦記念日がやってきました。毎年この日にはやはり戦争のことを考えます。今日は、みなさんが戦争について考える一助になればと思い、2009年に書いた『私は貝になりたい』(1959年版)についての記事をほぼそのまま掲載し
【平成ソーシャルシネマ史】僕らの平成は『ゼイリブ』から始まった
平成が終わり、令和が始まってしばらく経ちましたが、「ソーシャルシネマ」という視点から平成を振り返ってみようと思いたち、ちょっと調べてみました。 そこでまず出てきたのがこの『ゼイリブ』、公開されたのは1989(平成元)年、