電子書籍を作ることは、小さな物語を集めた”箱”を作ることである。
私はもう20年近くもウェブ上に文章を書いてきて、その数は数えられないほどです。自分のサイトにまとまっているものもあれば、あちこちのサイトに掲載されているものもあり、その中には署名があるものもあればないものもある。そもそも
『ふたりの死刑囚』は社会の犠牲者か?拘禁の過酷さと司法制度への疑問。
東海テレビのドキュメンタリーはこれまでいくつも紹介してきましたが、色々な試みの一つとして、今回まとめて電子書籍にしてみることにしました。内容はここに載せているのとほとんど変わらないので、多少読みやすくなった以外の意味はな
マック赤坂の真実を知ると、泡沫候補が多様な社会の代弁者に見えてくる。『立候補』
昔から、泡沫候補と言われる人たちのことが気になっていた。マック赤坂、羽柴誠三秀吉、又吉イエス、秋山祐徳太子、古くは赤尾敏。 なぜなのか考えたことはなかったけれど、とにかく気になっていた。彼らに投票することは決してなかった
観察映画を観察するとわからなくなる自分と世界との境界ー『港町』
ドキュメンタリー映画『港町』は、想田和弘監督が前作『牡蠣工場』の撮影の時に出会った老人を撮っているうちに出来上がった映画だ。想田監督は自分の作品を”観察映画”のシリーズとして発表していて、この作品も「観察映画第7弾」と題
Netflixを試して見つけた「じゃがいも本位制」の社会からローカリゼーションを考えるー『物ブツ交換』
Netflixにはいろいろいいドキュメンタリーがあると聞いていたので、ブログを書く動機づけの一つにもなるかなと思ってお試しに契約してみた。 本当に色々といいドキュメンタリーがラインナップされるので、それは追々紹介するとし
Blogはお金じゃなくて信頼を稼ぐ場所。ー「Blogのそもそも」その3
どうしてBlogが続かないのかという素朴な疑問から始まったこのシリーズも3回目になってしまいました。前回からの積み残しは「Blogで稼ぐ」ということ。結論はタイトルのとおりなんですが、それだけでは終わらない衝撃の(?)展
謎めいた写真家が”物語”を切り取ったのは何のためか。折り重なる物語をどう切り取るか。ー『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』
何かアート系のドキュメンタリーがみたいなと思って、写真も好きだし、謎めいた写真家というのも面白そうだしというので何の気なしに見はじめたのだけれど、観てみたら今まさに問題意識として持っている“物語”についての映画で色々考え
それでもBlogを続けたいと思う理由。ー「Blogのそもそも」その2
次は映画の記事を載せようと思ってたのだけど、前回の記事に意外と反応があったので、早めに続きを書くことにしました。でも、また続いてしまいました。 前回、なぜBlogは続かないのかを考えた結果、楽しくないからという身も蓋もな
どうしてBlogは続かないのかを考えてみる。ー「Blogのそもそも」その1
もう半年くらいここに記事をアップしていなかったわけだけど、まあBlogってそういうものだよね。 でもどうしてそうなのか、どうしてBlogは続かないのか、考えてみたいと思ったので考えてみることにする。(考えてみた結果、まと
食べるという行為は人と世界の関わりを象徴的に示すー『聖者たちの食卓』
ただただ淡々と何かをする人たち この映画は、インドの寺院で沢山の人が一緒に食事をとる風景をナレーションも解説もなく映したものだ。 ただ、映画は田園風景で始まり、何の説明もないのでここがどこなのかもわからないし、予備知識が