どうしてBlogが続かないのかという素朴な疑問から始まったこのシリーズも3回目になってしまいました。前回からの積み残しは「Blogで稼ぐ」ということ。結論はタイトルのとおりなんですが、それだけでは終わらない衝撃の(?)展開を見せますのでぜひ最後までお読みください。
Blogでも少しはお金が入ってきたらいいな(承前)
個人で文章を書いて発表しても基本的にお金にはならない。そのことはもう20年近くもそういうことをやってきてるのだから身にしみてわかっている。アフィリエイトを頑張ってみたところで入ってくるお金なんて月に数千円だ。それでも、有料メルマガとかサロンとか、noteとか個人がお金を受け取れるシステムができては(一部は)なくなりしていることからして、みんながその可能性を夢見ているのだと思う。
そう言えばふと思い出したけれど、10年以上前に有料メルマガをやっていた。月額100円くらいで、名作映画の長編レビューを載せるメルマガだった。ニッチ過ぎたのか最大でも10人くらいしか購読してなかったけれど、あれはあれで楽しかったな。
話を戻して、頑張ったところでたいしてお金にならないこの現状においてブログに広告を貼って私は何をしたいのだろうか。
アフィリエイトは信頼をお金に変える仕組みだと気づく
アフィリエイトリンクを貼るのは、紹介した映画を観て欲しいし、気に入った商品は使って欲しいという思いがあって、それでお金が入ってくればなお良いと思うからだ(あと文字ばっかりより見栄えがするというのもある)。でもそれが本当に答えなのだろうかと思ったので、アフィリエイトの意味を少し考えてみた。
まずアフィリエイトとは関係なく、私が物語を提供し、それを面白いと思ってもらえたり、「この映画観たい」とか「これ欲しい」と思ってもらえるのは嬉しい。この時、私はある種の「信頼」を読者から得ているのだと思う。この人の書くことは読む価値があるという「信頼」を。信頼資本なんて言葉もあるけれど、そうやって信頼を蓄えることが喜びであり成果でもある。
そこにアフィリエイトを関連付けると、アフィリエイトというのはその信頼をお金に替えることなのではないのだろうかと思う。アフィリエイトの仕組みというのはそういうものだ。個人の信頼をもとにした行動が消費につながった時にその信頼を利用した対価を販売者が支払っているのだ。
今までそこまで考えたことがなかったけれど、そう考えるとアフィリエイトというのはせっかくもらった信頼をお金に変えてしまう行為だということだ。それはちょっとなぁ、せっかくの信頼をはした金に変えてしまうのはどうなのだろうか。
信頼を資本に替える方法を考える
となると、私がアフィリエイトでやりたかったのはお金を稼ぐことよりもむしろその信頼を目に見える形することだったのかもしれない。アフィリエイトで商品が売れれば、私を信頼してくれたのだとわかるから。
そうなのだとしたら、信頼を別の形で見えるようにするべきなのではないか。
といって真っ先に思いつくのはSNSだ。このページにもシェアボタンが設置してあるけれど(そんなことを考えたので少し仕様を変えたり、Facebookページを作ったりしました)、いいね数やRT数やシェア数というのは信頼資本の一つの指標になる。そして定期的な読者になってもらうというのも一つの信頼の表明の形だ。Facebookページはその役に立つ。
でもなんか違う気がする。
こういうときは自分を省みるのがいい。自分が信頼を形にするのはどんなときか。面白いと思ったものに対してどんなアクションを取るか。そう考えるとやはりお金が介在してくる。少し前までクーリエ・ジャポンの有料会員というのになってたけれど、それはその記事を信頼していたからだ。雑誌を毎号買うのと同じような感じだよね。でもこの有料購読システムは無理だ。だってこの規模でお金を払ってまで読みたいという人だけに向けて書くなんてナンセンスだと思うから。
無料で公開した文章に対する信頼をお金に替えるとなると、投げ銭が一番わかりやすいシステムになる。読む側がその価値(信頼)を評価してお金として支払うからだ。しかし、この投げ銭システムというのがかなり厄介だ。
greenzでNoddiNの丹下紘希さんと関根光才さんにインタビューした時に、関根さんが話していたことがすごく印象に残っている。関根さんは今の社会ではお金によって自由を奪われてしまっていて、特に日本人は投げ銭という文化に馴染みがないから、自分で金額を決めることが難しいというようなことを言っていた。
ほんとうにそうだなと思った。私たちは自分が受け取ったものに対してお金をいくら払うべきか自分で決めることが出来ない。必ず周りに決めてもらうのだ。ご祝儀だって香典だって慣習というものがあり、それに従って支払う。本来は祝う気持ちとか悼む気持ちを自分なりの方程式でお金に換算して払うべきなのに、友達なら3万円とか兄弟なら10万円とかなんとなく決まっている基準に従って支払うのだ。
インタビューはクラウドファンディングの話だったけれど、だからこそクラウドファンディングのリターンがあるシステムはいいのだと。このリターンならこの金額と設定されているので、いくら払うかを判断しやすいし、同時に金額を決められる自由もあるのがいいとも言っていた。
考えてみれば、アフィリエイトにしろ有料メルマガにしろ、これまで試みてきたことというのは、投げ銭を別の形で実現しようとしてきたものなのかもしれない。金額とリターンを決ることで信頼をお金に替えるのではなく、お金をリターンに替えることにしてお金を払うハードルを下げるのだ。
それだけ投げ銭というシステムをうまく使うのは難しいということ。では、どのようにしたら信頼を損なうことなくお金に替えることができるのだろうか。
信頼を損なわないリターンとは何か
クラウドファンディングはシステムとしてはいいのだけれど、一つのプロジェクトとしてやるビジョンが描けないし、やり遂げる熱量もない。1人でコツコツできるものの方がいい。
一つ思いついたのは電子書籍を作るということだ。信頼を与えてくれる人なら、今までに書いた膨大な文章も読んでみたいと思ってくれるはずだ。そのほとんどは今インターネットの虚空に散り散りに存在していて、自分でも探すのに苦労する。それをある程度まとめて電子書籍にして、数百円という値段を設定して、読みたいものがあったら買ってもらえばいい。amazonのシステムなら印税70%らしいから(調べてみたらしい)、信頼をある程度きちんとお金に替えることができる。
どうだろう?
まあハードルがあると言ったら手間だけなのでやってみてもいいのかもしれない。
というわけで、次回からは新シリーズ「電子書籍にチャレンジする!」がはじまります!
まあ、校正と編集の能力が著しく低いので独りでできるかわからないし、電子書籍のことももう少しちゃんと考えないといけないような気もするので、始まる前から頓挫する可能性もなくはない。なにせBlogが続かないくらいだから。でもとりあえず始めてみよう。
手伝ってくれる、または後押ししてくれる奇特な人がいたらこそっと話しかけてください。
昔話になるけれど、オンデマンド出版の「まぐまぐ文庫」っていうのもやったことあったな。どんだけ売れたかとかは忘れた…
ところで(今回も唐突に文脈を無視して)Blogに使う画像を探すなら、Unsplashが超便利です。商用利用もフリー、クレジットも付けなくてもいい。いい手持ちの画像がないという方はぜひ。こちらは、今回のシリーズで使った写真たちです。
https://unsplash.com/collections/1716154/photo-list-for-my-blog
https://socine.info/2018/02/11/why3/https://i1.wp.com/socine.info/wp-content/uploads/2018/02/blog_thanks.jpg?fit=640%2C427&ssl=1https://i1.wp.com/socine.info/wp-content/uploads/2018/02/blog_thanks.jpg?resize=150%2C150&ssl=1ishimuraBlogFeaturedBlog,Blogのそもそも,cloudfunding,アフィリエイト,電子書籍Photo by Matt Artz on Unsplash
どうしてBlogが続かないのかという素朴な疑問から始まったこのシリーズも3回目になってしまいました。前回からの積み残しは「Blogで稼ぐ」ということ。結論はタイトルのとおりなんですが、それだけでは終わらない衝撃の(?)展開を見せますのでぜひ最後までお読みください。
Blogでも少しはお金が入ってきたらいいな(承前)
個人で文章を書いて発表しても基本的にお金にはならない。そのことはもう20年近くもそういうことをやってきてるのだから身にしみてわかっている。アフィリエイトを頑張ってみたところで入ってくるお金なんて月に数千円だ。それでも、有料メルマガとかサロンとか、noteとか個人がお金を受け取れるシステムができては(一部は)なくなりしていることからして、みんながその可能性を夢見ているのだと思う。
そう言えばふと思い出したけれど、10年以上前に有料メルマガをやっていた。月額100円くらいで、名作映画の長編レビューを載せるメルマガだった。ニッチ過ぎたのか最大でも10人くらいしか購読してなかったけれど、あれはあれで楽しかったな。
話を戻して、頑張ったところでたいしてお金にならないこの現状においてブログに広告を貼って私は何をしたいのだろうか。
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アフィリエイトは信頼をお金に変える仕組みだと気づく
アフィリエイトリンクを貼るのは、紹介した映画を観て欲しいし、気に入った商品は使って欲しいという思いがあって、それでお金が入ってくればなお良いと思うからだ(あと文字ばっかりより見栄えがするというのもある)。でもそれが本当に答えなのだろうかと思ったので、アフィリエイトの意味を少し考えてみた。
まずアフィリエイトとは関係なく、私が物語を提供し、それを面白いと思ってもらえたり、「この映画観たい」とか「これ欲しい」と思ってもらえるのは嬉しい。この時、私はある種の「信頼」を読者から得ているのだと思う。この人の書くことは読む価値があるという「信頼」を。信頼資本なんて言葉もあるけれど、そうやって信頼を蓄えることが喜びであり成果でもある。
そこにアフィリエイトを関連付けると、アフィリエイトというのはその信頼をお金に替えることなのではないのだろうかと思う。アフィリエイトの仕組みというのはそういうものだ。個人の信頼をもとにした行動が消費につながった時にその信頼を利用した対価を販売者が支払っているのだ。
今までそこまで考えたことがなかったけれど、そう考えるとアフィリエイトというのはせっかくもらった信頼をお金に変えてしまう行為だということだ。それはちょっとなぁ、せっかくの信頼をはした金に変えてしまうのはどうなのだろうか。
Photo by Igor Ovsyannykov on Unsplash
信頼を資本に替える方法を考える
となると、私がアフィリエイトでやりたかったのはお金を稼ぐことよりもむしろその信頼を目に見える形することだったのかもしれない。アフィリエイトで商品が売れれば、私を信頼してくれたのだとわかるから。
そうなのだとしたら、信頼を別の形で見えるようにするべきなのではないか。
といって真っ先に思いつくのはSNSだ。このページにもシェアボタンが設置してあるけれど(そんなことを考えたので少し仕様を変えたり、Facebookページを作ったりしました)、いいね数やRT数やシェア数というのは信頼資本の一つの指標になる。そして定期的な読者になってもらうというのも一つの信頼の表明の形だ。Facebookページはその役に立つ。
でもなんか違う気がする。
こういうときは自分を省みるのがいい。自分が信頼を形にするのはどんなときか。面白いと思ったものに対してどんなアクションを取るか。そう考えるとやはりお金が介在してくる。少し前までクーリエ・ジャポンの有料会員というのになってたけれど、それはその記事を信頼していたからだ。雑誌を毎号買うのと同じような感じだよね。でもこの有料購読システムは無理だ。だってこの規模でお金を払ってまで読みたいという人だけに向けて書くなんてナンセンスだと思うから。
無料で公開した文章に対する信頼をお金に替えるとなると、投げ銭が一番わかりやすいシステムになる。読む側がその価値(信頼)を評価してお金として支払うからだ。しかし、この投げ銭システムというのがかなり厄介だ。
greenzでNoddiNの丹下紘希さんと関根光才さんにインタビューした時に、関根さんが話していたことがすごく印象に残っている。関根さんは今の社会ではお金によって自由を奪われてしまっていて、特に日本人は投げ銭という文化に馴染みがないから、自分で金額を決めることが難しいというようなことを言っていた。
ほんとうにそうだなと思った。私たちは自分が受け取ったものに対してお金をいくら払うべきか自分で決めることが出来ない。必ず周りに決めてもらうのだ。ご祝儀だって香典だって慣習というものがあり、それに従って支払う。本来は祝う気持ちとか悼む気持ちを自分なりの方程式でお金に換算して払うべきなのに、友達なら3万円とか兄弟なら10万円とかなんとなく決まっている基準に従って支払うのだ。
インタビューはクラウドファンディングの話だったけれど、だからこそクラウドファンディングのリターンがあるシステムはいいのだと。このリターンならこの金額と設定されているので、いくら払うかを判断しやすいし、同時に金額を決められる自由もあるのがいいとも言っていた。
考えてみれば、アフィリエイトにしろ有料メルマガにしろ、これまで試みてきたことというのは、投げ銭を別の形で実現しようとしてきたものなのかもしれない。金額とリターンを決ることで信頼をお金に替えるのではなく、お金をリターンに替えることにしてお金を払うハードルを下げるのだ。
それだけ投げ銭というシステムをうまく使うのは難しいということ。では、どのようにしたら信頼を損なうことなくお金に替えることができるのだろうか。
Photo by Ben White on Unsplash
信頼を損なわないリターンとは何か
クラウドファンディングはシステムとしてはいいのだけれど、一つのプロジェクトとしてやるビジョンが描けないし、やり遂げる熱量もない。1人でコツコツできるものの方がいい。
一つ思いついたのは電子書籍を作るということだ。信頼を与えてくれる人なら、今までに書いた膨大な文章も読んでみたいと思ってくれるはずだ。そのほとんどは今インターネットの虚空に散り散りに存在していて、自分でも探すのに苦労する。それをある程度まとめて電子書籍にして、数百円という値段を設定して、読みたいものがあったら買ってもらえばいい。amazonのシステムなら印税70%らしいから(調べてみたらしい)、信頼をある程度きちんとお金に替えることができる。
どうだろう?
まあハードルがあると言ったら手間だけなのでやってみてもいいのかもしれない。
というわけで、次回からは新シリーズ「電子書籍にチャレンジする!」がはじまります!
まあ、校正と編集の能力が著しく低いので独りでできるかわからないし、電子書籍のことももう少しちゃんと考えないといけないような気もするので、始まる前から頓挫する可能性もなくはない。なにせBlogが続かないくらいだから。でもとりあえず始めてみよう。
手伝ってくれる、または後押ししてくれる奇特な人がいたらこそっと話しかけてください。
昔話になるけれど、オンデマンド出版の「まぐまぐ文庫」っていうのもやったことあったな。どんだけ売れたかとかは忘れた…
ところで(今回も唐突に文脈を無視して)Blogに使う画像を探すなら、Unsplashが超便利です。商用利用もフリー、クレジットも付けなくてもいい。いい手持ちの画像がないという方はぜひ。こちらは、今回のシリーズで使った写真たちです。
https://unsplash.com/collections/1716154/photo-list-for-my-blog
Photo by Sid Ramirez on Unsplash
Kenji
Ishimuraishimura@cinema-today.netAdministratorライター/映画観察者。
2000年から「ヒビコレエイガ」主宰、ライターとしてgreenz.jpなどに執筆中。まとめサイト→https://note.mu/ishimurakenji
映画、アート、書籍などのレビュー記事、インタビュー記事、レポート記事が得意。ソーシネ
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