なぜアメリカ人は銃で殺し合うのか、『ボウリング・フォー・コロンバイン』が明らかにする恐怖と差別の歴史。
いまやすっかり有名人のマイケル・ムーアが2002年に撮り、出世作となった『ボウリング・フォー・コロンバイン』。 ミシガン州で生まれ、銃とともに育ち、少年のころにはNRA(全米ライフル協会)から賞をもらったという経歴を持つ
アパルトヘイトからの和解を描いた『イン・マイ・カントリー』が教えてくれる償いと赦しの真の意味
人種差別に対する抗議運動が盛り上がりを見せる一方で暴動も起き、暴力の連鎖が生まれてしまっているようにも見える状況で、私たちはこの問題をどう考えればいいのか。差別の加害者と被害者がいて、その間に対立があるとき、その二者は和
黒人はなぜ殺され暴動が起きたのか。『ドゥ・ザ・ライト・シング』から考える黒人自身と社会の問題
後をたたない白人警察官による黒人の殺害事件。起きるたびに大きく報道され、抗議活動が行われてきました。その歴史をたどることももちろん有意義ですが、映画はそれをどう扱ってきたのかを振り返ると、暴行事件とアメリカ社会と黒人の関
映画史上最も有名な未完の映画『ホドロフスキーのDUNE』は完成しなかったからこそ意味があった?
映画史上最も有名な未完の作品ともいわれる『DUNE』。『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』などを監督したアレハンドロ・ホドロフスキーが、フランク・ハーバートのSF小説をもとに2年半の歳月をかけて準備した作品だった。 こ
放射能には早寝早起きで勝つ!95歳の医師の説得力ある暴論『311以降を生きる:肥田舜太郎医師講演より』
原発投下直後の広島で軍医として被爆者の治療に当たり、戦後は埼玉に被爆者のための病院を作って治療活動を行ってきた肥田舜太郎医師。その肥田医師が半生を捧げて取り組んできた「内部被曝の恐ろしさの訴え」を描いたドキュメンタリー映
アメリカが広島でやったこと、その真実を暴く『核の傷 肥田舜太郎医師と内部被曝』
肥田舜太郎医師は広島に原爆が落とされた時、陸軍の軍医として広島の部隊に配属されていた。直接的に原爆の爆風は浴びなかったものの、原爆投下直後には爆心地近くに入り、その後も爆心地から数キロの小学校で医療活動にあたった。 肥田
原発事故で現実を奪われた『プリピャチ』に暮らす人々は夢の中で現実とは何かと問う
1998年、チェルノブイリ原発から4キロに位置する町プリピャチにカメラが入る。原発から30キロ以内は立入禁止区域で、そのエリア「ゾーン」からものを持ち出すことはできない。しかし、そのプリピャチには畑を耕し魚を獲って暮らす
放射性廃棄物の問題を描いた『100,000年後の安全』を見て未来の人類を信頼したくなった。
放射性廃棄物の最終処分場として建設が進むフィンランドの「オンカロ」。耐用年数10万年といういまだかつてない建造物は地下深くにある18億年前の地層に掘られている。 ドキュメンタリー作家のマイケル・マドセンは建設現場を取材、
『デヴィッド・リンチ アートライフ』でその世界観の源泉を垣間見る
『ツイン・ピークス』などで知られる映画監督のデヴィッド・リンチは絵画や立体作品を発表するアーティストでもある。そんなデヴィッド・リンチが映画監督/アーティストとなるまでの歩みを、自身へのインタビューによって解きほぐしてい
『今、僕は』から考える引きこもり問題。原因は社会の多様性の欠如か。
引きこもりの二十歳の青年・悟は、母親と二人暮らし。母が作ってくれる食事も取らず、ジャンクフードを食べながらゲームをする日々を送ってる。そんな悟に仕事をさせようと、母親が知人・藤澤に頼みワイナリーの仕事に連れ出してもらう。