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気に食わないやつを排除する社会と多様化の矛盾ー『ヤクザと憲法』から読み解く「多様性」の意味

小池都知事も「ダイバーシティ、ダイバーシティ」と言っていて、多様性というのがもてはやされる時代になってきました。2020年のパラリンピックに向けた障害者と共存する社会を目指すとか、LGBTの人権の問題とか、超高齢化社会に
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地球を救うためにやるべきことの道標を示してくれるおしゃれな映画『TOMORROW パーマネントライフを探して』

今日取り上げる『TOMORROW パーマネントライフを探して』は、女優のメラニー・ロランが世界を救う方法を探るために友人のシリル・ディオンと3年の間世界中の様々なところを訪れたその度の記録である。基本的には「社会はドキュ
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経済危機のアイスランドで起きた市民革命に民主主義の未来の姿を学ぶ ー 『鍋とフライパン革命』(本編映像あり)

先日の『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』につづいて、今週末から公開されるフランスのドキュメンタリー映画『TOMORROW パーマネントライフを探して』を見た。その映画についてはまたということにして、今回は、この2つの
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マイケル・ムーア”らしさ”はないが、対立と融和を新たに捉え直そうとしているかのよう-『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』

マイケル・ムーアといえばドキュメンタリー映画界のスターだ。「アポなし突撃」を得意とし、アメリカ社会の問題点を次々と指摘し、要人の悪口を散々言ってきた。そのマイケル・ムーアが国防総省に呼ばれ、1人で「侵略」を請け負ったとい
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あまり面白くはなかったが『トラブゾン狂騒曲』を観て、「ソーシャルシネマ」とはそもそも何なのかについて書いてみる。

今日取り上げる映画は『ソウル・キッチン』などで知られるファティ・アキン監督のドキュメンタリー映画『トラブゾン狂騒曲~小さな村の大きなゴミ騒動~』。映画としてはそれほど面白くないけれど、あまり面白くないなぁと思いながら、そ
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私たちは本当に「多様化」の意味を理解しているだろうか?映画『ハーフ』から考える多様化する社会と「いじめ」。

小池都知事が連発したことでも話題になった「ダイバーシティ」という言葉。日本語にすると「多様性」という意味で、小池都知事はともかくとして、これからの世界を考える上で重要な概念であることは間違いない。 「多様」の対義語は「一
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『365日のシンプルライフ』を観てミニマリストについて考えたら、『地球にやさしい生活』を思い出した。

最近というかここ数年、「ミニマリスト」という言葉をよく耳にするようになった。ミニマリストは要はほとんど物を持たない人で、テレビの情報番組だとかで、がらんどうの部屋にちゃぶ台が1つあるだけの部屋が映ったりする。そういう映像
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問題はいつ人類が滅亡するのかなのか?レオナルド・ディカプリオ製作の『地球が壊れる前に』に希望は見いだせるか。

アメリカのアル・ゴア副大統領が出演し地球温暖化の危機を訴えた『不都合な真実』から10年、20代でそのアル・ゴアと対談し、地球温暖化問題について目覚めたというレオナルド・ディカプリオ製作・主演のドキュメンタリー『地球が壊れ
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エジプトの「アラブの春」を描いた『クラッシュ』にゾンビ映画の恐怖を思う-東京国際映画祭2016

29回目を迎えた東京国際映画祭、一時は「有料試写会」などと揶揄されたこともあったが、近年は名実ともにアジア“最大級”の映画祭として、日本やアジアの若手作家の映画の発掘に力を入れている。エンターテインメント系の作品も多いが