2月18日から「第6回死刑映画週間」。『死刑弁護人』『独裁者と小さな孫』『M』など上映。
2月18日から24日まで、渋谷のユーロスペースで「第6回死刑映画週間」が開催される。
今回で6回目となる同イベントは、世界廃止国際条約の批准を求める「フォーラム90」が主催するもので、死刑や命にまつわる映画の上映を通して、死刑と生きる権利について考えてもらおうという企画。
今回の上映作品は、次の8本。
・袴田巖 夢の間の世の中(金聖雄監督、2016年)
・白バラの祈り ゾフィー・ショル最期の日々(マルク・ローテムント監督、2005年)
・M(フリッツ・ラング監督、1931年)
・壁あつき部屋(小林正樹監督、1956年)
・首(森谷司郎監督、1968年)
・死刑弁護人(齋藤潤一監督、2012年)
・独裁者と小さな孫(モフセン・マフマルバフ監督、2014年)
・7番房の奇跡(イ・ファンギョン監督、2013年)
時代も国もジャンルもさまざまな作品がセレクされているという印象。先日こちらでも取り上げた、麻原彰晃などの弁護人を務めた安田好弘さんを追った東海テレビ放送ドキュメンタリー『死刑弁護人』は必見の作品。DVD化もされていないので、観られるのは貴重な機会だ。
小林正樹監督の『壁あつき部屋』は、巣鴨プリズンに服役したBC級戦犯の手記を映画化したもので、戦争で他人の命を奪った人間の命をどう考えるのか、考えさせられる。
モフセン・マフマルバフ監督の『独裁者と小さな孫』は、クーデターで政権を追われた大統領が孫と国外への脱出を目指すという物語。死刑も含んだ刑罰が政治によって左右されるという事実は重い。
韓国映画の『7番房の奇跡』は、殺人容疑で逮捕されてしまった知的年齢が6歳の父親と6歳の娘を描いた感動ストーリー。
「死刑」と一口にいうと漠然としてしまうが、戦犯や政治犯を含むことで、死刑が政治が人の命を奪う行為であることが明らかになる。今の日本の死刑制度も私たち国民の権利を行使する形で維持されており、それをどう考えるべきなのか、他の国のケースを観ることによってより深く考えられるのではないだろうか。
なかなか重いテーマだが、『M』や『白バラの祈り』などは、単純に映画としても評価が高いものであり、映画を楽しみつつ死刑についても知ることができると考えれば、それほど考え込まずに見ることができるのかもしれない。
毎日21時から(19日は15時から)ゲストを呼んでのトークも行われ、うじきつよしさん、樹木希林さん、福島瑞穂さん、安田好弘さんらが登場する。スケジュール等はホームページから確認できる。
料金は一般=1,500円、前売り5回券=4,500円など。
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