故郷とは幸せな記憶と結びついた場所だ。故郷を奪われた被災者と喪失感を抱える人々と『ニッポニアニッポン フクシマ狂詩曲』
会津若松市に父と娘二人で暮らす楠木家の人々、市役所に勤める父の穀平が海沿いの楢穂町に出向することになる。福島第一原発事故の被災地の楢穂町の広報課で課長代理となった穀平はそれまで知らなかった被災地の現状を少しずつ知っていく
すべてを失い、守られてきた少女の生きるための旅。『すずめの戸締まり』の迫力と私たちにも投げかけられる「生きる意味」。
宮崎県におばと暮らす高校2年生の岩戸鈴芽はある日、廃墟の扉を探しているという青年・宗像草太に出会う。知らないと嘘をついてしまった鈴芽は気になって廃墟の遊園地へと向かう。そこには扉があり、開けると星がまたたく夜の世界が広が
感動するしかない、生きることに正面からぶつかり成長する被災した少女の物語-『風の電話』 #3.11-2023
9歳のとき、岩手県大槌町で東日本大震災で被災したハルは、両親と弟を津波で流され、広島県呉市に暮らすおばの広子に引き取られた。それから8年、高校3年生になったハルは広子と愛情で結ばれてはいるものの、どこか生気のない目で日々
震災から11年、楽しく映画を見て3.11と自分との距離を見つめ直す-『永遠の1分。』
2022年3月11日で東日本大震災から11年になる。あちこちで「風化」という言葉が聞かれるように、被災地から遠い人たちの中では震災の記憶は徐々に薄れていっている。 テレビでは、震災関連番組をやるだろうが、その数は減ってい
原発事故で見つめ直す自然との関係、富岡町から避難せずに残った男と牛たちの物語『ナオトひとりっきり』
2011年3月11日の夜、福島第一原発の事故により周囲2キロの住民に対する避難指示が出された、その範囲は徐々に広がり12日には20キロ圏内まで拡大された。 震災当時、原発から12キロに位置する富岡町で暮らしていた松村直登
死者を抱えることの意味、映画『盆唄』の「想起させる力」。
東日本大震災から8年が経ちました。毎年3月11日にはいろいろなことを考えます。今年もいろいろ思い出す中で、比較的最近見た映画『盆唄』のことを考えました。 東日本大震災の捉え方は人それぞれだと思います。ただ、直接の被害にあ
震災から6年を振り返って思うこと-『311』、NoddiN、「3.11映画祭」
2011年3月11日の東日本大震災からもうすぐ6年。日々の生活の中でその記憶は少しずつ薄れていくが、今のところ年に1度は「震災から○年」という報道でその記憶をよみがえらせることができている。 特に映像は最初にそれを見たと