毎月毎月たくさんの映画が公開されて、そのほとんどが見れないわけですが、その中でも「あ~あの映画見たかったのに!」ってなる映画ってありますよね。私も嫌というほどあります。そこで、今この映画が見たいぞということを記録して公開しておくことで、観るのを忘れない、または見逃してもなにを見逃したか記録して置けるようにしました。

なので「こんな映画があるのね」というご参考程度に読んでいただければと思います。【7/10更新】

公開中の作品

現在公開中の作品からは3作品に注目します。

世界でいちばん美しい村
2015年のネパール大地震で大きな被害を受けた山奥の村ラプラック。写真家の石川梵が復興を目指す村人たちの姿を捉える。ロングランヒット中。
公開日:3月25日

きらめく拍手の音
耳が聞こえない両親との暮らしを耳が聞こえる娘の視点から切り取った韓国のドキュメンタリー映画。当事者が制作するドキュメンタリー映画というのはハマれば面白いけれど、うまくはまらないと作品として成立し得ないようなものになってしまうこともある。この作品は予告編などを見るとしっかりと作られているし、家族の愛情の深さが見えて面白そう。
公開日:6月10日

マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白
家族のための出稼ぎのはずが、中国に嫁として売り飛ばされた北朝鮮女性が脱北ブローカーとなり、自らも韓国へと渡ろうとする姿を描いたドキュメンタリー。「脱北」という謎に包まれたものの真相がリアルに描かれるのは興味をそそるし、そこには見たことのないドラマがあるはず。そしてそこから国家と人との関係の何かが見えてくるかもしれない。
公開日:6月10日

©Zorba Production, Su:m

今月公開

今のところ、今月公開作ではこれはという作品はありませんでした。
その代わり、今月は「第26回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」に注目。

「レインボー・リール東京」は一昨年まで「レズビアン&ゲイ映画祭」として24回開催されていて、マイノリティ自身が映画を通じて社会に問題提起をするという活動の先駆的なものでした。始まった1990年頃にはまだレズビアンやゲイという題材は社会には受け入れられ難く、だからこそ意味があったわけですが、この映画祭が長く続き、広がりを見せてきたのは、活動する人たちの努力もですが、レズビアンやゲイの人達のクリエイティビティによるところが大きかったのだと思います。

2010年を過ぎたあたりから日本でも彼らの存在は広く受け入れられ始め、LGBTという言葉も広まり(当事者からはこの言葉は不評だという話もありますが)、映画祭もレズビアン、ゲイだけでなく、様々なセクシャリティを持つ人々を内包するために「レインボー・リール」と改められました。レインボーはもちろん、LGBTを象徴する6色のレインボー・フラッグ、どのようなセクシャリティの人であっても等しく扱われる社会を目指す旗印です。

セクシャリティと言うのは「見えやすい」多様性として人種と同様に激しい差別にあうと同時に、その差別を乗り越え社会の多様化を目指す運動の先頭を走り続けてきました。そのことを改めて考えながら、いま彼らが自分たち自身を、そして社会をどう捉えているのか、それを学ぶ良い機会になるだろうと思います。

開催期間
2017年7月8日(土)〜14日(金)@シネマート新宿(夜のみ)
2017年7月14日(金)〜17日(月・祝)@スパイラルホール(スパイラル3F)
http://rainbowreeltokyo.com/2017/

来月以降

8月以降に公開予定の映画をとりあえずリストアップ!詳細は来月以降お知らせします。

米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー
ソニータ
おクジラさま ふたつの正義の物語
不都合な真実2 放置された地球
いつも心はジャイアント
海の彼方
禅と骨
サーミの血
リベリアの白い血

公開して結構経っている作品など

今回は初回ということで、すでに見逃してしまっている作品もいくつか上げておきます!

人生タクシー
イランの著名監督の一人ジャファル・パナヒがタクシー運転手に扮して情報統制下にあるテヘランの人々の人生模様を描いたドキュメンタリー。パナヒ監督は反体制的な活動を理由に2010年から「20年間の映画監督禁止令」を受けていて、この作品も密かに撮影された。とにかくパナヒ監督の反骨精神が好きだし、テヘランの普通の人たちの生活も見てみたい。
公開日:4月15日

©2015 Jafar Panahi Productions

まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて
戦後の混乱期、義務教育を受けられなかった人たちが通う千代田区立神田一橋中学校通信教育課程に、2009年から5年間密着したドキュメンタリー。ここに通う人たちの人生を垣間見ることで日本の戦後史から現在を見ることができるようなきがする。
公開日:3月25日

残されし大地
福島第一原発事故後も帰還困難地域に指定された富岡町で暮らしつづける松村直登さん。彼は『ナオトひとりっきり』など映画の題材にもなり、たくさんの取材を受けてきているが、この作品はベルギー人のジル・ローラン監督が直登さんをはじめ3組の家族の暮らしを描いた。監督は2016年3月22日ベルギー・ブリュッセルで起きたテロの犠牲者となり、この作品が遺作となった。監督のエピソードは作品自体とは関係がないが、原発事故とテロ、世界の今と未来を見つめる上で避けて通れない2つの事柄が絡みあっていて、どうにも無視できない。
公開日:3月11日

&copyCVB / WIP /TAKE FIVE – 2016 – Tous droits reserves

ぼくと駄菓子のいえ
大阪府富田林市で生きづらさを抱える子供たちの駆け込み寺のような存在の駄菓子屋「風和里(ふわり)」を舞台にしたドキュメンタリー映画。以前、NHKの72時間でも駄菓子屋をテーマにしたかいがあって、あれは神戸だったけれど非常に面白くて、地域における駄菓子屋の存在に興味がわいた。駄菓子屋が社会問題を解決するわけではないと思うけれど、そこでどんな交流が起きているのか興味深い。
公開日:2月4日

気になる作品があったらぜひ見てみてください。

https://i2.wp.com/socine.info/wp-content/uploads/2017/07/daichi.jpg?fit=640%2C360&ssl=1https://i2.wp.com/socine.info/wp-content/uploads/2017/07/daichi.jpg?resize=150%2C150&ssl=1ishimuraCheck Cinemas
毎月毎月たくさんの映画が公開されて、そのほとんどが見れないわけですが、その中でも「あ~あの映画見たかったのに!」ってなる映画ってありますよね。私も嫌というほどあります。そこで、今この映画が見たいぞということを記録して公開しておくことで、観るのを忘れない、または見逃してもなにを見逃したか記録して置けるようにしました。 なので「こんな映画があるのね」というご参考程度に読んでいただければと思います。【7/10更新】 公開中の作品 現在公開中の作品からは3作品に注目します。 世界でいちばん美しい村 2015年のネパール大地震で大きな被害を受けた山奥の村ラプラック。写真家の石川梵が復興を目指す村人たちの姿を捉える。ロングランヒット中。 公開日:3月25日 きらめく拍手の音 耳が聞こえない両親との暮らしを耳が聞こえる娘の視点から切り取った韓国のドキュメンタリー映画。当事者が制作するドキュメンタリー映画というのはハマれば面白いけれど、うまくはまらないと作品として成立し得ないようなものになってしまうこともある。この作品は予告編などを見るとしっかりと作られているし、家族の愛情の深さが見えて面白そう。 公開日:6月10日 マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白 家族のための出稼ぎのはずが、中国に嫁として売り飛ばされた北朝鮮女性が脱北ブローカーとなり、自らも韓国へと渡ろうとする姿を描いたドキュメンタリー。「脱北」という謎に包まれたものの真相がリアルに描かれるのは興味をそそるし、そこには見たことのないドラマがあるはず。そしてそこから国家と人との関係の何かが見えてくるかもしれない。 公開日:6月10日 今月公開 今のところ、今月公開作ではこれはという作品はありませんでした。 その代わり、今月は「第26回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」に注目。 「レインボー・リール東京」は一昨年まで「レズビアン&ゲイ映画祭」として24回開催されていて、マイノリティ自身が映画を通じて社会に問題提起をするという活動の先駆的なものでした。始まった1990年頃にはまだレズビアンやゲイという題材は社会には受け入れられ難く、だからこそ意味があったわけですが、この映画祭が長く続き、広がりを見せてきたのは、活動する人たちの努力もですが、レズビアンやゲイの人達のクリエイティビティによるところが大きかったのだと思います。 2010年を過ぎたあたりから日本でも彼らの存在は広く受け入れられ始め、LGBTという言葉も広まり(当事者からはこの言葉は不評だという話もありますが)、映画祭もレズビアン、ゲイだけでなく、様々なセクシャリティを持つ人々を内包するために「レインボー・リール」と改められました。レインボーはもちろん、LGBTを象徴する6色のレインボー・フラッグ、どのようなセクシャリティの人であっても等しく扱われる社会を目指す旗印です。 セクシャリティと言うのは「見えやすい」多様性として人種と同様に激しい差別にあうと同時に、その差別を乗り越え社会の多様化を目指す運動の先頭を走り続けてきました。そのことを改めて考えながら、いま彼らが自分たち自身を、そして社会をどう捉えているのか、それを学ぶ良い機会になるだろうと思います。 開催期間 2017年7月8日(土)〜14日(金)@シネマート新宿(夜のみ) 2017年7月14日(金)〜17日(月・祝)@スパイラルホール(スパイラル3F) http://rainbowreeltokyo.com/2017/ 来月以降 8月以降に公開予定の映画をとりあえずリストアップ!詳細は来月以降お知らせします。 ・米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー ・ソニータ ・おクジラさま ふたつの正義の物語 ・不都合な真実2 放置された地球 ・いつも心はジャイアント ・海の彼方 ・禅と骨 ・サーミの血 ・リベリアの白い血 公開して結構経っている作品など 今回は初回ということで、すでに見逃してしまっている作品もいくつか上げておきます! 人生タクシー イランの著名監督の一人ジャファル・パナヒがタクシー運転手に扮して情報統制下にあるテヘランの人々の人生模様を描いたドキュメンタリー。パナヒ監督は反体制的な活動を理由に2010年から「20年間の映画監督禁止令」を受けていて、この作品も密かに撮影された。とにかくパナヒ監督の反骨精神が好きだし、テヘランの普通の人たちの生活も見てみたい。 公開日:4月15日 まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて 戦後の混乱期、義務教育を受けられなかった人たちが通う千代田区立神田一橋中学校通信教育課程に、2009年から5年間密着したドキュメンタリー。ここに通う人たちの人生を垣間見ることで日本の戦後史から現在を見ることができるようなきがする。 公開日:3月25日 残されし大地 福島第一原発事故後も帰還困難地域に指定された富岡町で暮らしつづける松村直登さん。彼は『ナオトひとりっきり』など映画の題材にもなり、たくさんの取材を受けてきているが、この作品はベルギー人のジル・ローラン監督が直登さんをはじめ3組の家族の暮らしを描いた。監督は2016年3月22日ベルギー・ブリュッセルで起きたテロの犠牲者となり、この作品が遺作となった。監督のエピソードは作品自体とは関係がないが、原発事故とテロ、世界の今と未来を見つめる上で避けて通れない2つの事柄が絡みあっていて、どうにも無視できない。 公開日:3月11日 ぼくと駄菓子のいえ 大阪府富田林市で生きづらさを抱える子供たちの駆け込み寺のような存在の駄菓子屋「風和里(ふわり)」を舞台にしたドキュメンタリー映画。以前、NHKの72時間でも駄菓子屋をテーマにしたかいがあって、あれは神戸だったけれど非常に面白くて、地域における駄菓子屋の存在に興味がわいた。駄菓子屋が社会問題を解決するわけではないと思うけれど、そこでどんな交流が起きているのか興味深い。 公開日:2月4日 気になる作品があったらぜひ見てみてください。
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